プロヴァンス夏の味。山羊チーズのトリュフ仕立て【Truffe de chèvre en tapenade】
夏はリヨンを飛び出しヴァカンスの地へ!
旅する気分で味わう プロヴァンス!
(→)夏はロゼ!
タプナードをまぶした フレッシュ・シェーヴル
Truffe de chèvre en tapenade
山羊チーズのトリュフ仕立て
Salut! Comment ça va?
どうも、シェフです。
まずは、エクサンプロヴァンスの北に鎮座するリュベロン山脈の話から。
ピーター・メイルの「南仏プロヴァンスの12か月」(読書好き Ayakaの夏の必携図書!) でおなじみリュベロンの美しい村々。山間に隠れるようにひっそりと点在する村は、9世紀にサラセン人の侵略から逃れるためにつくられたそうだ。
ラベンダーの香り漂う石造りの村には、現在は村人たちに混じって 多くの作家や画家、音楽家などが移り住み、創作活動と村の保全に努めているみたい。異文化を持つ侵略者を避けていた時代は過ぎ、その土地を愛する人たちがみんなで協力して守っていく。リュベロンのあの美しさは 見た目だけじゃないんだなと、しみじみと感慨深いよね。
さて、そんなリュベロンにはもう一つの顔が。
高級な珍味、茸塊、黒い宝石。そう、トリュフの産地なんだ。
高価で憧れの食材があれば、当然、模倣して造られる料理もあるわけで。(リヨンにも身近なフロマージュで拵えたおつまみ料理、あったよね? ⇨ blog )
今日は、プロヴァンス・リュベロンならではの、ちょっと珍しいフロマージュをご紹介。
トリュフに似せて作った、シェーヴル。
これはフェルミエ(農家製のフロマージュ)というより、料理人がひと手間を加えて拵えるフロマージュ。
現地では、フレッシュハーブをまぶしたり 食用の生花を飾ったりして、つくる(模倣する)シェフの個性が滲み出るのも面白い。でも黒トリュフの見た目を目指すなら、黒オリーヴのタプナード以外は考えられないでしょ。ってことで、質の高いトリュフが産出される ボニュー村の流儀に倣ってみようか。
プロヴァンス北部、リュベロンの香り漂う「トリュフ・ド・シェーヴル」がオン・タブロです。夏限定のシェーヴルを見逃すな!
Truffe de chèvre en tapenade
山羊チーズのトリュフ仕立て
(タプナードをまぶした フレッシュ・シェーヴル)
ほろりと崩れそうなフレッシュ・シェーヴルに、黒オリーヴ・ケーパー・アンチョビで拵えたタプナードをたっぷりまぶされて、まさにトリュフ!?
半分に割って、なかの身の白色が見えなければ、見えなくも、ない。
そう、見た目は完璧に⁉ トリュフ。
でも肝心なのは、その味わいだ。
もちろん、トリュフじゃなくて、山羊チーズだぞ。
表面のタプナードの塩味と旨みが、かすかに酸味のあるシェーヴルと絡んでなんとも言えないふくよかな香り。脂肪分の少ないシェーヴルだから、相性はすごくいい。
荒く刻まれたオリーヴが食感にリズムを生み、噛むほどにシトラスの爽やかさが口いっぱいに広がっていく感じ。
Bon appétit et large soif !
chef
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今日から瀬戸内国際芸術祭
夏会期。
それぞれに その時期にしか味わえないメニューが
勢揃い。
季節感が売りのタブロの料理とワイン。
どのシーズンにいらしても
毎回違ったメニューを楽しめますよ!
瀬戸芸同様、3シーズンのご来店、
お待ちいたしております。
Chef & Ayaka
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