美味しさの秘密。【Pâté de campagne】作り方解説付
ベーシックは美味しい
Pâté de campagne
パテ・ド・カンパーニュ
Salut! Tu vas bien?
どうも、シェフです。
リヨンの夜は 豚肉を愛する先人の知恵が詰まった、この一皿から。ボジョレ・キラーな シャルキュトリーの代表格。キュイジニエの腕が試される パテ・ド・カンパーニュを、今夜 ぜひ。
じっくりといつまでも味わい続けたくなるうま味。
追いかけるようにボジョレを欲する脳からの指令も心地いい。これはもう本能だろうね。
お取り寄せや、それっぽく作られた冷凍品が出回るようになった時代だからこそ、
イチから作るパテドカンパーニュの本当の美味しさを きちんと味わってみて欲しいんだ。
なめらかで、でも肉感があって、しっとりとねっとりと。
豊潤な香りと、どこまでも続く余韻 。
当たり前だけど、肉はその時々で状態が違う。
水分量、筋の入り具合や、赤身と脂身のバランス。
結果、粘りや結着にわずかな差が生じて、食べた時の大きな差につながるんだ。
ルセットには載らない、キュイジニエが感覚と経験で判断する部分。
このブログでも説明しきれないんだけど、一番大事なことは、手で直接感じること。
このブログでも説明しきれないんだけど、一番大事なことは、手で直接感じること。
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テリーヌ型に空気を抜きつつ隙間なく詰めたら オーヴンで湯煎焼きだ。 |
リヨンの小さなビストロで食事をしてたら、こんなことがあったんだ。
数人のグループがパテドカンパーニュを食べ始めたら、
その何とも言えない美味しそうな香りが、店中にいっぱいに広がって。
あまりにも美味しそうな香りに、追加注文するテーブルが続出して、パテドカンパーニュ祭りに。
- Oh là là !
もちろん、流れに乗って僕も追加注文。体育会系だからね(笑)
さすがにお腹がはちきれそうになったけど、この店のパテドカンパーニュは、本当に最高だった。鼻から出る息がもったいないくらい、いい香りでね。満たされるってこういうことかと。
専門店としてメニューに載せるからには、
どこにも、誰にも負けない、
世界中のフランス料理店の中で一番美味しい、
Pâté de campagne じゃなきゃ意味がない。
Pâté de campagne じゃなきゃ意味がない。
リヨンで食べたあのパテ・ド・カンパーニュを超える美味しさを。
もっと、もっと。
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でも残念ながら、パテやリエットなどを「あぁ、あれね。」と、敬遠するお客様がいるのも事実。これにはもう、はっきりとした理由がある。食わず嫌いというよりは、どこかで美味しくないシャルキュトリを食べた記憶が、きっと強烈なんだ。
シャルキュトリの通販、それも 冷凍食品が流通する現代。冷凍された既製品を仕入れて解凍して切って出す店も多いんだ。でもね、パテの冷凍?はっきり言ってそれは無理。パテの魅力は、そのしっとりとした仕上がりと余韻。ということはそれなりの水分量を、うま味とともに抱え込んで焼き上げられてるってことだ。そんなパテを冷凍しちゃったら…、どんなに冷凍保存技術が上がっても、解凍したらどうなるか簡単に想像できるじゃない。そんなパテを出す店で、知らずに食べたら…、そりゃ~、嫌いになっちゃうだろうね。冷凍じゃなくてチルドでも同じこと。一体、何日前に切り出したパテなのか…。美味しいわけがないじゃない。
でも、本物のパテ・ド・カンパーニュに根強いファンがいることも事実。彼らに共通するのは、ちゃんと、美味しいパテの味を知ってる人たち。他のビストロに行ってもメニューにあると必ず頼むけど、ここのが一番!というお客様や、フランスで食べたパテを思い出して瞼を赤くして感動されるお客様まで。
僕のつくる 師匠直伝のパテ には ありがたいことにファンがかなり多い。なめらかさと余韻の長さもそうなんだけど、なんといっても驚くほどジューシーに、香り高く仕上がっているのが自慢のひとつだ。基本に忠実に伝統を守ってちゃんと作ってるから、一般的なパテとは、もう まったくもって別物。英語圏からのお客様には「Moistで旨い!」と興奮されることもしばしばで、これはもう本当に嬉しい限り。(←モイスト。英語だと そんな表現方法になるんだと僕も驚いたんだけどね。)
お取り寄せや冷凍食品が流通する時代だからこそ、切りたての、今 食べて今 旨い、リヨンが 深く香る本物のシャルキュトリを。リヨンで受け継がれてきた知恵と技術の結晶を、リヨンっ子を気取って今夜もお楽しみください。
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「パテが好きで、好きで、好き過ぎて、家でも食べられたらいいんだけど」って声があったから、家庭でも作りやすいように改良した、秘伝の⁉レシピを公開してるよ。「家でつくろう!パテドカンパーニュ」(←クリック!)
家庭用とはいえ、かなり本気の仕上がりに。
僕のパテを食べて目指す味が決まったら、ぜひチャレンジしてみてください。
🍴美味しいリヨンの夜を ボナペティ!
NOSTALGIE × AUTHENTICITÉ
フランスよりもフランスらしく 受け継がれてきた本物の味を
chef
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Bistro Tableau Noir(←Website)