家でタブロ プレ・オ・ヴィネグル
一覧はこちら→目次
フランスの味を紹介する新シリーズ、「レシピブログ・家でタブロ」
今日は、ザ・リヨン料理。
ワインヴィネガーでフリカセにした
フランス中で愛されてる鶏肉料理、
「プレ・オ・ヴィネグル」に挑戦だ。
Poulet au vinaigre
プレ・オ・ヴィネグル
ヴィネガーの鶏。これが料理名ってすごいよね。
余計なものが何もない。
名前もシンプルなら、材料もシンプル。
主材料は、鶏肉、赤ワインヴィネガー、トマト、にんにく
たった、これだけ。
すごいでしょ。スープもフォンドヴォーも使わない。
あとは、オイル、バター、塩、胡椒。
鶏手羽元 400g(骨付もも肉2本でも可)
赤ワインヴィネガー 100g
トマト 450g
にんにく 5片
オリーブ油 大さじ1
塩・胡椒
水 50㏄(~100㏄)
バター 5g
湯むきしたトマトの種をとり、ざく切り。 |
種を漉して、水分(ジュース)は使うよ! |
半割にして、芽をとったにんにくを オリーブ油大さじ1でゆっくり炒める。 色を付けないように。 |
竹串ですっとさせるようになったらとり出して、 |
残ったオイルで、塩・胡椒した手羽元を焼く。 塩は、1.2% 鶏肉400gに、塩5g弱 あまり、フライパンを動かさないで、 美味しそうな焼き色を付けてね。 |
※ プロでもよく間違えて理解してる「フリカセ」。
この言葉に白く仕上げるって意味はない。
「白く仕上げなきゃ」って呪縛が生まれたのは、
焼いて煮て短時間で仕上げる料理だから、
うまみ不足を補うためにクリームを使うレシピが多い、というだけ。
結果、フリカセ=クリーム煮=白い煮込み
という間違ったイメージが擦りこまれちゃったって訳。
香ばしく焼かないとfricasséフリカセは美味しくないぞ!
しっかり焼いちゃえ~!
「美味しそうな いい色」がついたら、裏返して反対も。 中はまだ生でいいからね。 |
両面、焼き色がついたら、 フライパンを傾けて、たまった油をペーパーで吸い取る。 |
そこへ赤ワインヴィネガーを回しかけて、 フライパンにこびり付いたうまみを ヘラでこそげ落とす。 にんにくを戻し入れて、 蓋をして、弱火で5分。 |
蓋をはずして、フライパンに残ってるヴィネガーを スプーンやお玉を使って鶏肉にかける。 肉に香りを浸み込ませるよ。 ざく切りにしたトマト、種を漉したジュース、水50㏄を加えて、 また蓋をして、10分。 ぎりぎり沸騰を保てる弱火で。 |
10分たったら
鶏肉をとり出して、ソース作り。
フライパンの中身は、まだまだシャバシャバでソースと呼ぶには程遠い状態だ。
半分くらいまでそのまま煮詰めていこう。
半分まで煮詰まったら、この煮崩れたトマトのソースを、潰しながら裏漉していく。
すっかり柔らかくなったにんにくも一緒に裏漉す。
漉したにんにくが、この料理のうまみととろみに欠かせない要素なんだ。
漉すのは、普通のザルでもいいし、裏漉しでも。
目の細かい裏漉しでなめらかなソースを目指してもいいけれど、時間はかかるよ。
粗いザルだと時間も早くて、ざっくり素朴な仕上がり。
フランス全土で愛されてる家庭料理だということを考えたら、
ここはざっくり仕上げるほうが、エスプリがきいてるかもね。
漉したら、ソースをフライパンに戻して、
塩・胡椒で味を調えて(しっかり目が美味しい)、バターを加えて溶かす。(モンテ・オ・ブール)
これでソースの完成だ。
付け合わせは、今日はバターライスと。
パスタでもいいし、もちろんじゃが芋でも。
Poulet au vinaigre |
ほんのり酸味のきいた、でも酸っぱいわけじゃない、鶏のフリカセ。
ワインヴィネガーの香りが骨の際までしっかり浸みてて、
豪快にしゃぶりつきたくなること間違いなしだ。
あぁ、
これが、フランス(で愛されてる)料理!ってしみじみ感じるうまさだ。
フランスよりもフランスらしく
受け継がれてきた本物の味を。
受け継がれてきた本物の味を。
chef
定休日は火曜日です。