カスレとメルゲーズの話
カスレを鮮やかに彩る羊肉のソーセージ
Merguez
メルゲーズ
Salut! Tu vas bien?
どうも、シェフです。
美味しい冬を求めてワインを傾ける、みんなの笑顔がたまらないビストロの夜。
それにしてもこんなに寒い中 リヨンに出掛ける理由?
決まってるよね、目指すは ⇨ 🔥冬にしか味わえない熱々のオーヴン料理🔥(←クリック)
今週は カスレ好きなお客様が多くて、カスレ談義にも花が咲いたよ♡
以前僕のBlogでも紹介したけど、フランス全土で土着の味としてなじみ深いカスレの起源は、南西フランスの3つの都市だという説が有名だよね。カステルノダリ、カルカソンヌ、トゥールーズ。自分たちのカスレが本家本物と主張して譲らないカスレ論争。でもそれらの都市で、ある時いきなりカスレが誕生するわけはなく、そもそもの起源はなんだったのか?カスレの原点はどんな料理?大好きなカスレだからこそ、そんなことが気になっちゃうお年頃なのです✌(←僕だけじゃないはず📝)
ちょっとだけ歴史の話。8世紀にイスラム勢力によるヨーロッパ侵攻があったよね。北アフリカからイベリア半島へ。さらに北上してピレネ―山脈を越え内地征服を狙った戦い。でも、トゥール・ポワティエ間の戦い(732年)でフランク王国に敗れたサラセン人は南下し、それからは地中海沿岸に広く影響力を持ったみたい。
あらためて地図を見ながら考えると、想像を超える大移動。車は無いから、当然大部分は歩き。もちろん家畜を従えて。すごいよね。
この時に、北アフリカの伝統料理「豆と羊の煮込み」がヨーロッパに伝わり、各地で作りやすい食材で拵え、土着の味になっていったんじゃないかな。カスレのそもそもの起源は、地中海を渡ってきた「豆と羊の煮込み」というわけ。
そんなわけで、僕の作るカスレは 鴨も豚も入らない。原点回帰⇨仔羊のカスレなんだ。
だから使う食材は、仔羊肉。
・旨みを増幅させるために ⇨ 骨付きの仔羊スペアリブ
・コクとゼラチン質でふくよかな仕上がり⇨ 仔羊すね肉
・そして、北アフリカの記憶 ⇨ 仔羊ソーセージ、だ。
Merguez
メルゲーズ
ラム肉、使う部位は肩ロース。ほどよいゼラチン質と濃い旨味。
練ったときに生まれる弾力と結着力が理想的な仕上がりに。
Échalote/Paprika/Poivre noir/Origan/Cumin/Piment de Cayenne/Quatre-épice/Ail
練ったときに生まれる弾力と結着力が理想的な仕上がりに。
Échalote/Paprika/Poivre noir/Origan/Cumin/Piment de Cayenne/Quatre-épice/Ail
写真のように、羊腸に詰めたら、15㎝くらいずつ ねじって形作る。冷蔵庫内で一昼夜干して、表面を少し乾燥させれば出来上がり。このメルゲーズが加わることで、カスレ全体がぐわっとまとまるんだ。
オーヴンで焼き煮込む間中、羊肉ソーセージから滲み出てくる旨味がじわりじわりと豆に移っていく。特有のスパイスと肉汁、脂が土鍋全体に馴染んだ頃、今度はスペアリブとすね肉から滲み出る塩漬け由来の芳香がソーセージと交じり合う。そしてさらにそれらすべてを、豆が受け止めて焼き上がる⇨熱々 グツグツ なんとも滋味深い、仔羊のカスレの完成だ。
ね、もう、たまらないでしょ?
カスレの原点を、冬のリヨンで味わう。
ヴァンナチュールの聖地から、ぴったりのワインが続々と入荷してるよ。⇨🍷今夜のおすすめ🍷
お腹をすかせて、お越しください。
Bon appétit et large soif !
chef
この熱々の土鍋料理の主役は、もちろんアリコ・ブラン(白隠元豆)
塩漬け仔羊肉と、メルゲーズ(ラムソーセージ)の旨味・ゼラチン・脂を、
しっかり受け止めて煮上がった(焼き上がった)豆で、体の奥から元気が漲る!
塩漬け仔羊肉と、メルゲーズ(ラムソーセージ)の旨味・ゼラチン・脂を、
しっかり受け止めて煮上がった(焼き上がった)豆で、体の奥から元気が漲る!


