Cassoulet



Salut! Tu vas bien?
どうも、シェフです。

今年は暖冬とか言われてたけど、やっぱり寒いね。
でも、寒い季節限定の、あの料理が食べられる!って思えば
厳しい冬も乗り越えられるんじゃない?


 - 冬のビストロで何を食べる?

とにかく これだけは外せないでしょ。

冬だけの特別料理。
予約をいただいてから、土鍋でじっくり焼き煮込むスぺシャリテ。
期待をめいっぱい膨らませて、お腹を空かせてお越しください。


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フランスを代表するビストロ料理のひとつ。
白いんげん豆と、塩漬け肉を土鍋ごとオーヴンで焼き煮込む。それが、

Cassoulet
カスレ

フランスに、魅力いっぱいの伝統料理は数あれど、
こんなにも、“ らしい ” エピソード、
滋味深くも力強く、骨太で、エスプリがこれでもかってせまってくる料理は?

もう、カスレ以外に考えられないよね。

結構、日本でも知名度が上がってきたカスレ。
最近は、みんなもいろんなとこで見聞きするようになったでしょ。

カスレと聞いて真っ先に紹介されてるのが、
南西フランス3つの都市、
Castelnaudary (カステルノダリ)、
Carcassonne (カルカソンヌ)、
Toulouse (トゥールーズ)。
自分たちのカスレが本家本物と主張して譲らないっていう、有名な話。

その起源も諸説あるみたい。

7世紀くらいにはつくられてた、とか
十字軍の兵士を癒すために、とか
百年戦争の最中、包囲されたCastelnaudary でつくられた、とか
いやいや、新大陸発見のあとに誕生したはずだ、…とか。

でもね、豆と肉を煮込んだ料理はこの3つの都市に限らず、
ヨーロッパ各地にた~くさん存在してる。
なんとカスレの原型は、南西フランスじゃなくて、アラブや北アフリカ発祥。
そして使うお肉は、羊肉。
塩漬けの羊肉の旨味を 豆がこれでもかと吸って、元気がみなぎる食事だ。

日本だと、鴨のコンフィと豚のソーセージの組み合わせがあまりにも有名だけど、
カスレの元祖は “ 豆と羊の煮込み ” 。ここ、ポイントだね。

それがヨーロッパ大陸に伝わって、
その地で作りやすい食材で作った、例の組み合わせのカスレが誕生したってわけ。

歴史をたどれば見えてくる、本当の姿。
エスコフィエの教本に出てくるカスレも、もちろん仔羊。

原点回帰。
流行に流されないこんな仕事、大好き♡
だから僕のカスレは、仔羊 agneau(アニョ)なんだ。


Cassoulet
haricots blancs,travers et jarret ďagneau,merguez
( カスレ : アリコブラン,トラヴェール エ ジャレ ダニョ,メルゲーズ 
 仔羊のカスレ
この熱々の土鍋料理の主役は、もちろんアリコ・ブラン(白隠元豆)
塩漬け仔羊肉と、メルゲーズ(ラムソーセージ)の旨味・ゼラチン・脂を、
しっかり受け止めて煮上がった(焼き上がった)豆で、体の奥から元気が漲る!



ぐつぐつ熱々の香りも湯気も、(みんながハフハフ食べる仕草まで)ご馳走な、
冬のビストロならではのカスレ。
パワーが体の奥からみなぎる、力強くもやさしい料理を食べながら
今夜も、豊かな大地に旅する気分で、さぁ! Bon appétit ‼


冬季限定
Cassoulet
haricots blancs,travers et jarret ďagneau,merguez
 仔羊のカスレ




NOSTALGIE × AUTHENTICITÉ
ランスよりもフランスらしく 受け継がれてきた本物の味を 
chef