家でタブロ サラディエ・リヨネ
一覧はこちら→目次
フランスの味を紹介する新シリーズ、「レシピブログ・家でタブロ」
今回みんなに挑戦してもらうのは、なんと、
Saladier lyonnais
サラディエ・リヨネ(リヨンのサラダ鉢)!
Saladier lyonnais サラディエ リヨネ
(美食の都のサラダ鉢)
(美食の都のサラダ鉢)
概要
①サラダに塩・胡椒して混ぜてボールの中にスタンバイ。
②レバーとベーコンをソテする。あめ色玉葱を加える。
③そこへヴィネガーを振りかけて、旨みを煮溶かす。
④ ③をサラダに回しかけて混ぜる。⑤お皿へ盛り付け。ポーチドエッグに黒胡椒、全体にパセリをふって
世界一美味しいサラダの完成だ!
さっそく、あめ色玉葱。
作り方は復習が必要かな?( → あめ色玉ねぎのつくり方 )これがないと、あのサラダは作れない。
だって、Lyon料理の味の要は、
「あめ色に炒め溶かした玉葱と、ワインヴィネガー」。思い出した?
サラダの名前にも注目。
「 Saladier lyonnais リヨンのサラダ鉢 」
~~サラダ、じゃなくて、
Saladier サラディエ(サラダ鉢)なんて名前のサラダ、他に聞いたことないでしょ?
ボール(鉢)の中で大胆に混ぜる。熱いドレッシングで混ぜるから美味しくなる。
これが、サラダ鉢たる所以だ。
そしてもうひとつ、覚えておいてほしいことは
このサラダはもともと、たんぽぽの葉のサラダなんだ。
たんぽぽは、医者いらずとも呼ばれ、好んで食された薬草のひとつ。
いまでもフランスで変わらず愛されているハーブだよ。
芽吹いてきたたんぽぽの葉を山のように積んで市場で売る。
それが、かつて大都市Lyon近郊の農家の春の生業だったほど。
そのままでは硬くて苦いたんぽぽに、炒めたベーコンドレッシングを熱いまま和える。熱でダメージを与えることで、葉はやわらかくなって、甘みが出てくるんだ。
まさに香りとうま味の混然一体!
う~ん。早く食べた~い!
材料
サラダ
たんぽぽ・・・、は手に入らないと思うから、
サニーレタス中心のサラダでいいんだけど、
たんぽぽの代用として、出来ればロケット(ルーコラ)が欲しい。
それもないなら、水菜とかね。
オリーヴオイル 大さじ2
鶏レバー 100g
ベーコン 40g
飴色玉葱 20g
赤ワインヴィネガー 30g
クルトン (バゲットを薄く切って焼いたもの)
ポーチドエッグ (沸騰して6分のゆで卵で代用してもOK。 温泉卵は考えもの。黄身と白身の固まる順番が逆だからフランス料理には不向きなんだ。)
家でも簡単に作れるように工夫してあるから、きっと大丈夫。
Allez, on y va‼
解説
①サラダは大きなボウルに入れて、軽く塩・胡椒して混ぜてスタンバイしておく。
クルトンもあれば、この時にサラダにのせておく。
②次はフライパンの出番だ。
筋と血管を取り除いたレバーに塩・胡椒して、オリーヴ油でソテする。ベーコンも加えて、フライパンをあまり動かさずに、火を入れていく。焼き色がついたら裏返して、じわじわと焼いていこう。
レバーを指で軽く押して、しっかりした弾力がかえってきたら焼き上がりのサイン。
もし不安なら、大きいやつを半分に切って中身を見てみよう。どう?
ここで、火を止めて、あめ色玉葱を絡めちゃう。
レバーとベーコンにまんべんなく絡むように・・・。
③さぁ、ここから、ドレッシング作り!
って言っても、ボウルで作るんじゃなくて、このフライパンの中で作る。
いま、フライパンの表面はどんな感じ?
ちょっと、色がついて、香ばしそう?
悪く言えば、焦げ付く一歩手前だね。
これはレバーとベーコンとあめ色玉葱の旨みがこびり付いている証拠なんだ。
この旨みを、いまから煮溶かしていく。
赤ワインヴィネガーを加えて、弱火にする。
へらでやさしくゴシゴシすると、酸っぱい匂いが立ちながら、
フライパンの表面が、きれいになってきたでしょ?
これが、デグラセ(←)。
レバーとベーコンにも、酢の爽やかな香りがプラスできたはずだ。
そして塩ひとつまみ追加。
レバーとベーコンの旨み、脂と、
あめ色玉葱、適度に酸の飛んだ赤ワインヴィネガー。
これが、世界一のサラダのドレッシング。
④この具入りの熱いドレッシングを一滴残らず、スタンバイしてたサラダに回しかけるんだ。 熱いから火傷に気を付けて、トングでよーく混ぜる。
サラダの葉っぱを一枚食べてみて。
味が薄いようならもう一度、塩・胡椒。
⑤仕上げは、ポーチドエッグ(またはゆで卵)に、黒胡椒ガリガリ、全体にパセリをふったら世界一美味しいサラダの完成だ!
Saladier lyonnais
サラディエ・リヨネ
美味しさの秘密 もっと知りたくなったら、クリック ! リヨンのサラダ鉢(←) |
ほんのり温かくて タンポポのわずかな苦味
やさしい甘さ さわやかな酸味
広がる香り 濃厚なうま味 多様な食感
美味しさのすべてが混ざり合う、これが美食の都、リヨンのサラダ鉢!
Bon appétit!!
フランスよりもフランスらしく
受け継がれてきた本物の味を。
受け継がれてきた本物の味を。
chef