Lentilles vertes en vinaigrette
Salut! Tu vas bien?
どうも、シェフです。
今日は、リヨンらしいこんな料理を。
レンズ豆をヴィネグレットで和えた、ほんのり温かいサラダ。
同じくヴィネグレットでマリネした豚タンのコクと食感を楽しみながら、
繊細なボジョレワインが進み過ぎて困っちゃう、優しさあふれるアントレだ。
Lentilles vertes en vinaigrette, langue de porc
( ランティーユ ヴェルト アン ヴィネグレット、ラング ド ポール )
ランティーユの温かいサラダ
レンズ豆・豚タン・ソースヴィネグレット
lentilles(ランティーユ)レンズ豆
レンズ豆は、別名「Croix-Rousse(クルワルース)のキャビア」
くるわるーす? キャビア?
そんな名前がついたからには、必ず理由がある。
料理の背景を深く知るチャンスだ!もえるね~。
リヨンは、絹織物で有名って話は聞いたことあるよね?
ローヌ川とソーヌ川に挟まれた、中洲の北部に位置するクロワルースの丘には、その絹織物職人 canut(カニュ)たちが多く住んでいたんだ。建物間を繋ぐトラブールは秘密通路みたいで、時折テレビでも紹介されてるよね。
現代ではアートの街に様変わりしてるけど、その当時の背の高い織機の寸法に合わせた、天井の高い建物が当時の面影を残す、活気あるエリア、クロワルース。
で、厳しい労働条件で働いていたカニュたちには、ブルジョワが食べてるキャビアが羨ましくてたまらなかった。見てないふりして横目で眺めつつ、でも、値が張るから買えないってのは彼らのプライドが許さないわけ。
そんなわけで、見た目の似た、レンズ豆のサラダを「Croix-Rousse(クルワルース)のキャビア」って名付けたんだ。
俺たちだってキャビア食べてるぞ!こっちのキャビアのほうがうまいぞ!ってなんだか可愛らしいでしょ。
でも、きっと本物のキャビアは高価すぎて食べたことがなかったんだろうね。遠目には似てなくもないけど、レンズ豆とじゃ全くの別物。
でも、いいの!
彼らにとってはキャビアなの!
こんなエピソードどこかで聞いたことない?
そう。
セルヴェル・ド・カニュ (←)とよく似てるよね。
リヨン料理は、当時の人々の息遣いまで そのまま感じることができそうで、
虜になったら抜け出せない魅力でいっぱいだ。
目をつむって味わったら、きっとタイムスリップできちゃう。
リヨンっ子になりきって、
さぁ今夜は、どのボジョレと一緒に過ごそうか?
NOSTALGIE × AUTHENTICITÉ
フランスよりもフランスらしく 受け継がれてきた本物の味を
chef