秋のブレゼは、エストラゴンの香りを纏った豚ムネ肉【Plat de côtes de porc braisé à l'estragon】
噛みしめる芳醇 プラ・ド・コート
Plat de côtes de porc braisé à l'estragon,
brunoise de légumes au persil
豚胸肉のブレゼ
Salut! Tu vas bien?
どうも、シェフです。
秋の夜長にぴったりな、ボジョレがすすむ豚肉料理が始まったよ。
肉のうま味と、ソースの香りで、ボジョレが スッ となくなっちゃう、そんなリヨンらしい 魔法のようなメイン料理だ。
Plat de côtes de porc braisé à l'estragon, brunoise de légumes au persil
( プラドコート ド ポール ブレゼ アレストラゴン、ブリュヌワズ ド レギュム オ ペルシ )
豚胸肉のブレゼ、エストラゴンの香りで
Plat de côtes de porc
豚胸肉
良く動く筋肉質な部位と、ロースのようにきめ細かな部位、骨に付随する柔らかな部位。異なる肉質が入り混じる、plat(プラ)平らな部位、豚胸肉。
日本だとちょっと珍しい聞き慣れない部位だね。前足の付け根辺りの脇腹の赤身肉。背肉から腹側に伸びるあばら骨に沿った肉、とでも言えばいいかな。なんとなく位置関係分かる?ここが豚ムネ肉だ。
脂身は薄く取り除き、入り組んだ筋を掃除する。一晩マリネした後、表面を香ばしく焼きつけてから、マデラ酒とスープでやさしく火を入れるよ。そのキュイッソンから仕上げるソースには、かすかに甘く爽やかで 妖艶な香りが特徴のエストラゴンをしっかり纏わせて、爽やかな豚料理の完成だ。
メイン料理がテーブルに運ばれたころ、飲み進めたボトルのボジョレ🍷が時間と共に、ほら、豊かな表情を見せてくれてるでしょ?
優しくブレゼされた豚胸肉の芳醇さとエストラゴンの共演。しっかりとソースを絡めて、美味しい秋をごゆっくりお過ごしください。
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エストラゴンは、好きなハーブのひとつ。ローズマリーのように強烈にストレートに主張するのではなくて、寄り添って馴染むんだけど、得も言われぬその香りはすべての人をじわりと虜にする魅力を放つ。しなやかに揺れる葉から溢れる香りが 料理をあまりに美味しく仕上げるために、「魔法の竜」と異名を持つほど。
そんなエストラゴンとの初めての出会いは、僕の師匠(←)からソース・ベアルネーズを習ったとき。その美味しさに衝撃を受けて、どうしても手に入れたくて、休日に東京中を探し回ったのも懐かしい思い出。当時、なかなか売ってなくてね。大変だったなぁ。
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Bon appétit et large soif !
chef