Crêpes parmentier
Salut! Tu vas bien?
どうも、シェフです。
フランス料理にじゃが芋は欠かせない。
どんな料理にも、形を変え添えられる 万能野菜だ。
様々な料理が考案され、それだけの専門書があるくらい、
フランス料理にはなくてはならない じゃが芋。
Pommes de terre ポム・ド・テール
大地のリンゴだなんて、お洒落な名前で呼ばれて 今も昔も大活躍!
でも、意外にもフランスで食用として広まったのはヨーロッパの中でも特に遅かった。
新しいものは まず警戒する。心を開いたらとんでもなく受け入れる。
こんなところも フランス人気質がみえて面白い。
新大陸発見の後、じゃが芋は食用ではなく、まずは飼料として普及していたんだ。
その後、度重なる飢饉・食糧不足で、やせた土地や寒冷地でも栽培できる、芋の 食用としての有用性が ヨーロッパのほとんどの国では見直されていった。そう、フランス以外では。
フランスでは、見た目がエレガントじゃない、土の中で大きくなる悪魔の実だとか、聖書に載ってないからとか ちょっと理解に苦しむ理由まで(警戒心からの難癖?)。さらには、病を引き起こすと考えられたり、議会で栽培を禁ずる法律が作られるなど、ジャガイモ栽培には高い、とにかく高いハードルがあったんだ。
でも、フランスでも食糧不足は深刻な問題。
そこで立ち上がったのが、パルマンティエ。
Antoine-Augustin-Parmentier 1737-1813 農学者・栄養学者
彼は、フランスを救うには じゃが芋を食用として普及させるしかないと、あの手この手で、見事じゃが芋の普及を成功させた功労者。
名士を招いて じゃが芋づくしの夕食会を開いたり、王妃にじゃが芋の花の髪飾りを贈ったり。
有名な話だと、じゃが芋畑を昼間だけ兵に守らせて、どんなに貴重な食物を栽培してるのかと興味を持たせ、夜は兵をいなくさせ、わざと盗ませたり。なんだか一休さんみたいなことを真剣に取り組んだりして。
その甲斐あって、フランス人もじゃが芋に心開き、今では立派な じゃが芋大国、フランス。彼の名前を冠したじゃが芋料理も数多く、その愛されっぷりが伺えるよね。日本でメジャーな料理だと、ポタージュ・パルマンティエ、アシ・パルマンティエとかね。聞いたことあるでしょ?
で、今日のブログは、彼の名を冠した、
じゃが芋のミニパンケーキ、クレープ・パルマンティエ。
Crêpes parmentier
クレープ・パルマンティエ
茹でて裏漉したじゃが芋と、クレープ生地を混ぜて焼いたミニパンケーキだ。
サクッとした歯ごたえの中に、しっとりむちっとじゃが芋の風味が香る人気者。
リヨンでは、肉料理の付け合わせに頻繁に登場するクレープ・パルマンティエ。
でも、一番おいしい組み合わせは、なんと言ってもこれ!
Saint-Marcellin en fondue,
aux crêpes parmentier
サンマルスラン の フォンデュ
クレープ・パルマンティエ添え
熱々とろとろを、
じゃが芋のミニパンケーキでたっぷり掬って 召し上がれ!
とっておきのボジョレと、とろけるようなマリアージュ。
リヨンの美味しい夜を、じっくりお過ごしください。
NOSTALGIE × AUTHENTICITÉ
フランスよりもフランスらしく 受け継がれてきた本物の味を
chef
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