Baba au rhum ①

18世紀初頭のフランス、栄華を極めたヴェルサイユ

時の王、ルイ15世のもとに嫁いだ娘のために、腕のいい料理人や菓子職人を送りこんだ父親がいたんだ。

妃はたくさんいて、それは分かってたことなんだけど、愛する自分の娘が、最も王の寵愛を受けられるようにと願った父親は、美味しいもので王の心を捉まえようとしたんだね。

娘の元にいれば、こんなにうまいものが食べられるぞと。

この父親は、ロレーヌ公国レクチンスキ公

とにかく美食家で有名で、マドレーヌやマカロンもルーツを調べると彼の名前が出てくる。

例えばマドレーヌ。ホタテをかたどった独特の形状も、彼が広めた形。

とある日、料理長と喧嘩をした菓子職人が出ていってしまった。甘いものに目がないレクチンスキ公は、菓子職人がいなくなってさぁ大変。そこで機転を利かせた召使のマドレーヌ夫人が、祖母から習ったお菓子を厨房にあったホタテ型に流して焼いたことが始まりだとか。もしかしたらほんとのホタテの貝殻で焼いたのかもねって僕は思ってる。だって当時、あんな型が厨房にあるだろうか?


そしてそんな彼がある日、好物のクグロフを食べようとしたところ、硬くなってしまっていて、とても食べられたものじゃなかった。硬いクグロフを前に困ったレクチンスキー公。そこでブランデーをかけてふやかしたら、それがなんと、驚くほど、うまい!

これをヒントにお抱え菓子職人に作らせたのが、Baba au rhum ババ・オ・ロム。

ビストロ デセールの王様の誕生だ。

でもなんで “ Baba ”って名前なの?

実は、レクチンスキ公はアラビアンナイト(千夜一夜物語)の大ファンで、
その中のエピソードのひとつ、アリ・ババ がお気に入りだったとか。
美味しかったデセールにその名前を付けちゃうなんて、
よっぽど好きだったんだろうね。なんだか可愛らしいお父さまだ。

Baba au rhum
ババ・オ・ロム

Baba au rhum

フランスのビストロでも、人気ナンバーワンのデセール。
ブリョシュ生地に似たババ生地に、ラム酒シロップをたっぷりと吸わせて、
「お酒のきいたデセール」というよりは、
もはや、「食べる食後酒」 なイメージのデセールだ。
添えてある生クリームも伊達じゃない。たっぷり絡めて頬張れば、天にも昇る気持ちだよ♡



2021年は、1月20日(水)より営業いたします。

もうしばらくお待ちください。



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精一杯の「安全」と、

「美味しい!」で みんなを元気にさせちゃうからね。

さぁ、ビストロへ行こう!



ランスよりもフランスらしく
受け継がれてきた本物の味を。
 

chef


「本物のビストロ」の証 “Bistrots Beaujolais” に認定されました。
 公式ガイドブック2020(PDF)(←超最新版です。)


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