「究極のリエット」登場!Rillettes de porc




Tous au Bistro!
秋はみんなで、ビストロへ行こう!



香り高くなめらかに
ラードで蓋をしたこれが本物
Rillettes de porc
豚肉のリエット


Salut! Tu vas bien?
どうも、シェフです。

いよいよ シャルキュトリ代表選手、「究極のリエット」の登場です。
リエット・ファンのみんな、お待たせしました。

Rillettes de porc
豚肉のリエット 

表面が真っ白だね。
 - え?どれがどうリエット?

白いのは豚の脂、ラード。ラードで蓋をした、これが本物のリエットだ。

この表面のラードは、空気を遮断する本来の目的と、美味しさのカギを握る二つの役目を併せ持つ。大事なことは、味は肉に浸み込み、香りは脂に浸み込むということ。同時に食べることで究極のリエットの完成!となるんだ。同時にといっても、脂をそのまま口にするのはくどいし、ちょっと抵抗あるよね?
任せといて。正しい、リエットの食べ方をレクチャーするよ!
簡単な、3ステップ!

 まず、適量のリエットをナイフでお皿に掬い取る。もちろん脂ごと。
 お皿の上で、ナイフで伸ばしては練るようにざっくりと混ぜていく。空気を含ませるようなイメージで。
 それをパンドカンパーニュにのせて、パクリ。ボジョレで追いかけながら芳醇な香りをため息とともに楽しむ。

簡単でしょ?二回目からは器にスペースが生まれてるから、ワザワザお皿に掬い取る必要もなし。かわいい容器の中で軽く空気を含ませるように軽く混ぜたら、パンに塗って気ままにリヨンの風を噛みしめてみてね。


リエットは、固くしまった状態のままじゃなくて、ふわっと空気を含ませることでふくよかな香りを放つ。そして、脂はグリースの役目。潤滑油のように舌触りを滑らかに、ゆったりととろけながら、豊かな香りを膨らませていくんだ。


リヨンは豚料理が超~得意。前にもブログで書いたね。(→blog
特に、豚肉加工品(シャルキュトリ)の豊富さは本当に素晴らしい。世界中のビストロでみんなを虜にしている、リヨン土着の味と言ってもいいんじゃないかな。
豚一頭を余すところなく食べきる精神。それが、シャルキュトリ。

日本人にも身近なものだと、ベーコンやソーセージ、ハムもそのひとつ。もとはすべて 保存食なのがわかるよね。塩漬けや、ハーブの抗菌作用、豚の脂の活用、加熱しながら空気を遮断、すべてが今に通じるリヨン料理の技。冷蔵庫のない時代から脈々と受け継がれてきた、生きるための知恵と技術の結晶なんだ。

美食の都 Lyon は、このシャルキュトリ(豚肉加工品)の技術の高さが、そのまま郷土料理になったような街。シャルキュトリの宝庫。定番のシャルキュトリも、本来の食べ方を知ればもっと好きになること間違いなし!まだまだみんなの知らないシャルキュトリ道はどこまでも深いぞ。

さぁ 今夜もボジョレ片手に、リヨンの美食を味わい尽くせ!



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リヨンのリエットは、こんなふうに作るんだ。良質な豚肉を、塩、玉葱、ワイン、セージ、タイム、ローリエで2日間。表面を高温でさっと焼き固めてから6時間くらいコンフィにして指で軽くつぶせるくらいの柔らかさになったら熱いうちにほぐしていく。固い肉の筋や、ハーブの軸は丁寧に取り除きつつ、繊維一本一本にほぐれるまで割いていく。その繊維一本一本に、香り高い豚の脂をコーティングするように混ぜて味を整える。容器に空気を押し出すように詰めたら、さらにラードで蓋をして空気を遮断。数日寝かせて落ち着かせてからが食べごろ。美味しいリエットの完成だね。

写真は、塩とハーブで二日間マリネした状態。
うっすらと水分が上がってきて、きれいな色に発色してるね。
次の工程に進んでいいよと、豚肉が教えてくれているんだ。
さぁ、表面を焼き固めてコンフィにかけるよ!


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リエットって何ですかと聞かれたときに、便宜上、豚肉のペーストです。と説明しちゃうんだけど、本当はペーストじゃない。実際は、時間をかけて加熱した豚肉の繊維をほぐした「ほぐし豚とラードの混ぜ物」なんだ。でもそれじゃ意味わかんないでしょ?だから、便宜上、豚肉のペーストということにするしかないんだけど、本来の食べ方で、本当の美味しさをぜひ知ってもらいた~い!もし、リエットを「あの、粘土みたいな?」って思ってるなら、それは大きな誤解だからね。愛され続けるシャルキュトリ代表選手の真の実力を、今夜、タブロノワールで。
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NOSTALGIE × AUTHENTICITÉ
ランスよりもフランスらしく 受け継がれてきた本物の味を 
chef



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