Côtelettes ďagneau panées à la zingara
Salut! Tu vas bien?
どうも、シェフです。今日は、仔羊料理。
仔羊背肉をしっとり焼き上げて、かつて貴族が愛した具沢山のソースを。
Côtelettes ďagneau panées
à la zingara,
aux olives vertes frites
( コートレット ダニョ パネ アラ ザンガラ、オ ゾリーヴ ヴェルト フリット )
仔羊背肉、ソース・ザンガラ
うっすらと極細パン粉を振りかけてしっとり焼いた仔羊背肉に かつての貴族が愛した高貴なソース、 sauce zingara ソース・ザンガラを。 シャンピニョン、タンスモーク、ハム、エシャロット、トマト、パセリをスュエして 骨からとったフォンに、肉を焼いたときに出るジュを重ねる具沢山なソース。 甘味、旨み、薫香がほのかに香る、上品な仕上がりだ。 |
sauce zingara
ソース・ザンガラ。
ザンガラはジプシーのこと。
別名、「痘痕(あばた)顔のソース」
貴族が深く愛したソースにもかかわらず、こんな迫力のある名前が付けられた理由には人々の祈りが深く関係してる。
ヨーロッパの歴史は文明が誕生してからずっと、伝染病や感染症との闘いだったともいえるよね。そのたびに苦しみ、乗り越えてきた。
科学的知識のなかった時代、祈りを捧げる他は、奇異に映る人・物のせいにしてきた。ジプシーと呼ばれる定住の地を持たない移動型民族への迫害や差別が続いたのはそのせいなんだ。この悪魔の病は、どこからかやって来た あばた顔の彼らが運んできたに違いない。そんな時代が繰り返されてきたんだ。
一方で、ジプシーは経験から、現代のワクチンのような予防接種のような知識も持っていたって言われている。天然痘がヨーロッパ中を苦しめていた時代。弱毒化した皮膚をこすりつけあって、重体化しない方法を知っていたんだ。傍目には、病を運んできた あばた顔の悪魔のように見える。でも人々は気付くんだ。その正体は、人類を救った あばた顔の天使だったことに。
sauce zingara
この言葉に、ジプシーを蔑む気持ちは混じっていない。尊敬と感謝の念を込めたネーミング。
具沢山のソースは、確かに赤ら顔のあばた顔。
かつて貴族が愛した高貴なソースは、現代のリヨン料理にしっかりと受け継がれていく。
Côtelettes ďagneau panées à la zingara, aux olives vertes frites |
NOSTALGIE × AUTHENTICITÉ
フランスよりもフランスらしく 受け継がれてきた本物の味を
chef
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Bistro Tableau Noir(ホームページ)