Terrine graisseuse
香りと旨味がとろける豚肉のパテ
Terrine graisseuse
テリーヌ・グレスーズ
Salut! Tu vas bien?
どうも、シェフです。
世界中のビストロでみんなを虜にしている、フランス土着の味。
豚一頭を余すところなく食べきる精神。それが、シャルキュトリ。
日本人にも身近なものだと、ベーコンやソーセージ、ハムもそのひとつ。もとはすべて 保存食なのがわかるよね。冷蔵庫のない時代から脈々と受け継がれてきた、生きるための知恵と技術の結晶だ。
美食の都 Lyon は、このシャルキュトリ(豚肉加工品)の技術の高さが、そのまま郷土料理になったような街。シャルキュトリの宝庫なんだ。まだまだみんなの知らない秘蔵の美味しいものがた~くさん! ふふふ。期待が高まっちゃうでしょ?
さぁ、今日紹介するアントレは、豚挽き肉を使ったシャルキュトリだ。
Terrine graisseuse
テリーヌ・グレスーズ
豚皮と挽肉のパテ
グレスーズの graisse グレス は グリース、つまり潤滑脂のこと。
もちろん食べて脂っぽいという意味ではなくて、
なめらかに流れるように香りと旨みが溶けていく、まるで潤滑脂みたいな、という意味のテリーヌ。
① 豚の肩ロース、のど、バラ、皮を二晩マリネしてミンチに。
➁ その挽肉を 香ばしく焼き色をしっかり付けるように炒めてから、香味野菜と一緒に 5~6時間かけてじっくりとコンフィにする。
③ 食感は残るけど、指で容易く潰せるくらいまで柔らかくなったら、脂を切り、味を調えてテリーヌ型に隙間なく詰めていく。
④ そして最後に、コンフィに使った香り高いラードで表面に蓋をして完成だ。
素材の持つ豊富なゼラチン質だけでしっかり固まったこのテリーヌ。見た目のシンプルさに、まず モエるでしょ?
コリコリとした食感を楽しむように、口の中で噛みしめてみる。かみ砕くうちに、すぐさま、なめらかに溶けていく。この「溶け始めてから」がグレスーズの本領発揮。
まるで潤滑脂みたいに、流れるように滑らかに旨みが溶け出してくるんだ。
そして、芳醇な豚肉の香りに満たされる余韻に、ボジョレで少しずつ追いかけていく。う~~ん。最高な時間が約束されたも同然じゃないか⤴⤴
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「豚肉のテリーヌ」と聞いて、きっと真っ先に頭に浮かぶのは パテ・ド・カンパーニュ(←)かな? 「豚肉を無駄なく食べる」ために生まれたシャルキュトリの代表選手だよね。
Terrine graisseuse テリーヌ・グレスーズ もその精神はまったく同じ。←「豚肉を無駄なく食べる」
残った端肉をミンチにして使いきるところから始まった二つの料理。目的は同じでもアプローチが変わると到着地点は大きく変わる。見た目だけじゃない、こんなにも異なる味わいに仕上がるんだと知ったときは、感動を通り越して軽くショックを受けちゃうはずだ。「世界一の美食の都」は伊達じゃないんだね。
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これまで日本では紹介されることのなかった料理だから、みんなの初体験は僕に任せてもらおうかな。
かみ砕き、流れるように溶けていく。
あぁ、もう、ボジョレがいくらあっても足りないね。
ワインを流れるように飲んでしまう。そんな潤滑剤も兼ねたネーミングかもって、書いてて思ったよ。ビストロで味わう、これがシャルキュトリの精神。テリーヌ・グレスーズ、はっきり言ってうまいよ。
さぁ、奥深いリヨン料理の世界に溺れちゃう心の準備はできたかな?
NOSTALGIE × AUTHENTICITÉ
フランスよりもフランスらしく 受け継がれてきた本物の味を
chef
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Bistro Tableau Noir(←ホームページ)