家でタブロ 鶏のトマト煮
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夏の食卓にはトマト煮が似合うよね。
フランスでも超人気料理、鶏のトマト煮!🐓🍅
前に似た料理を紹介してたね。
プレ・オ・ヴィネグル(←)鶏をたっぷりのヴィネガーでフリカセにしたリヨン料理。
材料がシンプル過ぎて、ちょっと難しかったみたいだから、
今回は、応用の利きやすい、基本のトマト煮を。
ポイントをしっかりマスターしてレパートリーに加えてみてね。
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フォンを家庭で準備するのは大変だから、そのかわり、鶏もも肉は必ず骨付きで。
食べにくくても、骨付きを選ぶのは意味がある。いい味がでるのはもちろん、身も縮まないからやわらかくて美味しいぞ~。
香味野菜は、薄切りでも同じようにできるんだけど、今回はみじん切り。仕上がりのソースがミゾレみたいに鶏もも肉に絡むイメージ。
料理は完成のイメージをしっかり持って作ることが大事だ。
ブログの最後に、付け合わせや、応用の仕方も紹介するからね。
さぁ始めるよ‼
Allez Cuisine et Bon Appétit !
鶏もも肉のトマト煮 |
材料
鶏もも肉(骨付)2本
塩(1.2%)・胡椒
にんにく 2片
オイル 大さじ2(ピュアオリーブオイル)
玉葱 60g(1/3個)
人参 〃
セロリ 〃
白ワイン 60㏄
アンチョビ 6g(チューブのペーストを使用。10㎝くらい。フィレなら2枚くらい。)
トマトジュース 250g(無塩)
赤ワインヴィネガー 20㏄
作り方(概要)
①玉葱・人参・セロリをみじん切りにする。にんにくは潰して芯を取り除く。
②鶏もも肉を骨に沿って切れ目を入れ、関節で2つに分ける。塩・胡椒する。
③鍋ににんにくとオイルを入れ、キツネ色になるまで加熱。
④にんにくを取り出し、みじん切りの野菜をゆっくり汗をかくように炒める。
⑤フライパンで鶏もも肉を皮から焼く。いい焼き色がついたら取り出し、
⑥白ワインで旨味をこそげ取り、
⑦④の鍋に鶏もも肉、⑥の白ワイン、④のにんにく、残りの材料(アンチョビ、トマトジュース、赤ワインヴィネガー)をすべて入れ、蓋をして弱火で15分煮込む。
⑧鶏もも肉を取り出し、ソースを好みの濃度まで煮詰め、塩・胡椒で味を調えて完成!
①ホールトマト缶でももちろんいいんだけど、 ひとつひとつ、固いヘタと種を取り除く手間がけっこう大変なんだ。 面倒な作業はなるべく避けたいじゃない。 家庭ならトマトジュースで十分美味しくできるよ。 |
②「く」の字の骨の内側に沿って切れ目を入れる。 で、関節で二つに切る。 切れない!と思ったら、そこは骨。 力を入れずにすっと切れるはずだ。 同じように、足首も関節で切り落す。(右上の二個) 付いたままだと長くて、きっと鍋に入りきらないからね。 |
両面に満遍なく塩・胡椒。 正確に量るなら、重量の1.2%の塩 2本で600gだったから、7.2g 小さじ1と、ひとつまみ強の塩だね。 で、このままテーブルに置いて次の作業。 冷蔵庫から出したてのお肉は芯まで冷えてるから、 少し常温に戻してあげる。 同時に、表面に振った塩が中まで浸透するんだ。 |
③鶏もも肉がすっぽり入る鍋を用意して、 にんにく、オイルを入れてから火をつけるよ。 |
泡が立ってきたら、弱火にして、 キツネ色になったら、 火を止め、ニンニクを取り出す。 |
④残ったオイルで、野菜を炒めていくよ。 鍋の温度は十分に上がってるはずだから、 はじめから弱火でじっくり。 塩をひとつまみして、野菜が汗をかくように炒めていく。 何度もblogで登場してるよね。これが、スュエ。 |
この時の音を聞いてほしいんだ。 優しく「シュヮーー」が正解。 「ジャーー!」は、温度が高すぎて、 汗をかく前に焦げちゃうからね。 耳を澄まして加熱を続けてると、 「シュヮーー」の音がだんだん小さくなって 「パチッ、パチッ」ってはぜる音が混じってくる。 野菜の水分がなくなってきて、充分に甘さが引きだされた音だ。 これで完成。火を止めて、鶏もも肉に戻るよ。 |
野菜をスュエしてる間(10分間くらい)に、 鶏もも肉からうっすらと水分がにじみ出てきたでしょ? わかるかな?艶っぽい。 塩が浸透した証拠だ。 準備万端。次の工程に進むタイミングは素材が教えてくれる。 料理って、会話なんだ。楽しいでしょ? さぁ、フライパンで焼いていくよ。 |
ペーパーで水分を拭き取って、 皮を張って、焼いていくよ。 グッて、軽く引っ張るように、皮を張る。 |
焼いてると、鶏もも肉から脂がいっぱい出てくるから、 フライパンに敷く油はほんの少量でいい。 小さじ1も無いくらいでOK。 鶏を、出てくる鶏の脂で焼きたいんだ。 そのほうが、焼いたときの香ばしさが、格段にいい香りになるからね。 皮を張るように、フライパンに並べていく。 火力は中火くらい。 |
結構、脂が出てくる。 大さじ2~3杯分くらいは出るんじゃない? あまり多いと、揚げ物になっちゃうから、 ペーパーで吸い取ろう。 火傷に気を付けてね。 |
そうそう。切り落した足首は、骨だから食べないんだけど、 ここからも出汁が出るから、一緒に焼いて、一緒に煮る。 盛り付ける段階で外してね。 |
そろそろ、焼き色を見てみよう。 どう?いい感じ! って、思ったでしょ? まだまだ。 もっと、もっと、しっかり焼いていくよ。 ここで、ちゃんと皮目を焼き切らないと、 嫌な脂(いわゆる皮下脂肪)の香りが残った仕上がりになったり、 せっかくのトマトソースが、 子供が大好きなケチャップみたいな仕上がりになっちゃうんだ。 |
フライパンから浮いてる部分があるようなら、 トングで軽く押さえて、しっかり焼き切る。 この段階の皮目の焼きがあまいくらいなら、 焦げちゃったー。のほうがいいくらい。 そんな気持ちで、とことん焼いていくよ! |
フライパンには鶏もも肉のうま味が。 ⑥火を止めて、フライパンを傾けて、 残った油をペーパーで吸わせたら、 (ゴシゴシ拭き取っちゃ意味ないからね) 白ワインを入れ、弱火で沸騰させアルコールを飛ばしつつ、 ゴムベラか木べらでこびり付いた旨味をこそげ落とす。 これが、(→)デグレセ・デグラセ。 |
紙蓋(←)の作り方はクリック |
沸騰をぎりぎり保てる火加減で。 一度沸いたら、結構弱火で大丈夫だ。 火力が強すぎると、これもお肉パサパサの原因になっちゃうからね。 静かに、やさしい火加減で15分。 |
15分たったら、火の通りを串でチェックしよう。 骨のすぐそばを、下まで刺して、 スッと入ればOK。 |
鶏もも肉を取り出して、ソースを好きな濃度まで軽く煮詰める。 必要なら、塩・胡椒で味を調えて、完成だ。 僕は、ひとつまみの半分くらい、ほんの少しだけ塩をしたよ。 煮詰め具合と、下味の加減で変わるから、味をみながら美味しくバシッと決めてください。 さぁ、鶏のトマト煮、完成でーす! |
ほんのり赤茶色に仕上がるトマトソース。 ほろりと身離れがいいもも肉の、ジューシーさ。 焼けた香ばしさが、早く食べてと、催促してくるんだ。 お腹、すいてきたね。 夏の食卓に、元気が出るトマト煮。 骨付きを手に入れて、チャレンジしてみてください。 |
さて、ここまでが、基本編。
はじめに書いたでしょ?
応用の利きやすい、基本のトマト煮を作るよって。
いまからが応用編。でも、安心して。応用編はすごく簡単なんだ。
たとえば、
a, 野菜をプラスする。
b, ケーパーや、オリーヴを加えても いっきに南仏っぽい。
c, 好みで鷹の爪を加えてもいいね。
d, ハーブだってもちろんOK。
e, 仕上げに生クリームでリッチに。
a, 別のフライパンで、色よくソテした野菜を添える?
いやいや、今回は、⑦の煮込み始める時に、野菜を一緒に加えてみよう。
一緒に煮込んでクタクタになった野菜たち、すごく似合うんだ。
パプリカ、オクラ、いんげん、茸、ズッキーニ、ブロッコリー、…。けっこうなんでも合うよね。
色味はちょっと色気がないけど、
レストランの食事じゃなくて、家で食べる、ホッとするトマト煮なら
野菜は一緒に煮込むのが、お勧めだね。
鶏肉のトマト煮の合間に、くったり煮込まれた野菜を食べた時のホッ。味わってみて。
b, 冷蔵庫に、残ってたりするんじゃない?
ケーパーや、オリーブも、トマト煮と相性抜群。言わずもがな。酸と風味が加わって大人な仕上がりになるぞ!
c, 禁断⁉の鷹の爪。
使うタイミングで表情が変わるんだ。
はじめのにんにくをオイルできつね色に加熱するときに一緒に入れると、刺激的な辛さに。
煮込むときに加えると、辛さはマイルド。香りが引き立つ。
d, ハーブを加えてもいいね。タイム、ローズマリー、オレガノ。
e, 仕上げに、少量の生クリームやバターを落としてもリッチな味わいになって旨そうだ。
トマトクリームソース。みんな好きな味だよね。
ね。応用は無限に出来そうでしょ。自由度が高いから楽しみも増えるね。
基本の鶏もも肉のトマト煮。
今日の講座は、これで終了です。基本、大事だよね。
それでは、お先に失礼して、
いただきま~す!
NOSTALGIE × AUTHENTICITÉ
フランスよりもフランスらしく 受け継がれてきた本物の味を。
定休日は火曜日です。