Bojo 2015 ⑤
“ Lyon(リヨン)の人々にとってボージョレ・プリムールは特別な存在だ。”
今日はこのルーツを探ってみようか。
Lyon
絹織物が発達し、また、交易の要所として人々が集い、
美食の街としての名声を得るようになったんだよね。
活気にあふれ、美味しいものも容易に手に入るこの街で
唯一、悩みの種が。
この時代も変わらず、毎日の生活に欠かせないワイン、
現代みたいに質のいい樽で醸造できていないし、
保存していてもどんどん酸化が進んでいく。
そう、悩みの種は、
夏を過ぎると、酒場や食堂のワインが劣化してくることだ。
10月頃になると、提供できるワインがなくなってしまうお店も出てくる。
そりゃ大変だよね。
もう人々の心を占めるのは、
“今年の新酒(ボージョレ・プリムール)はいつ届くのか” だ。
待ちわびて、待ちわびて、
やっと解禁になったプリムール。
その喜びは僕たちの想像を超えるだろうね。
Lyon(リヨン)の人々にとってボージョレ・プリムールは特別な存在。
毎年11月第3木曜のBojo解禁は
決してミーハーなイヴェントじゃないんだってこと、
そんなルーツを知って味わうボージョレ・プリムール。
そして、より美味しくするのは、
やっぱりリヨン料理だってこと、わかってもらえたかな?
今夜も寒くなりそうだ。
ビストロは湯気が似合うよね。
フランスよりもフランスらしく
受け継がれてきた本物の味を。
chef