la cuisine française ~ 素材を生かす ということ~
Bonjour‼ Ça va?
どうも、シェフです。
東京での仕事の環境とは違い、
厨房は自分一人で
表現したいこと、食べてもらいたい料理や味、
こだわり出したら止まらないし、
どんどん料理に対してストイックになっている自分に気付き
なんだか面白い。
日々の仕事の中で感じること
フランス料理への考え、思い、
自分に対する戒めも込めて、
言葉にしておこうと思う。
今回で5回目だね。
la cuisine française ~Ⅴ~
素材を生かすということ。
男性は何事も形から入ることが多いらしいけど、
僕も例外ではなく、当時流れていたCMに映る、
高い帽子をかぶったフランス料理のシェフをみて、
「格好いいな。」
なんて思ったから、cuisinier キュイジニエ(料理人)を目指したんだ。
だから、その頃は、なぜフランス料理なのか、
ほんとうにフランス料理をやりたいのか、を胸を張って人に説明できなかったろうね。
そんな、ちょっとミーハーな気持ちでフランス料理を志し、
東京の専門学校で学び始めた。もう20年以上も前だ。
基本からしっかり学んでいるうちに
あることに気が付く。
それまでの僕は、料理って
何かの味を、どこからか持ってきて、その味にした一皿に仕上げる。
って思っていた。
学校で習う料理も、当時の僕には、そう映る料理が多かったのも事実。
食べて美味しいけど、これでいいのか?って。
でもね、
フランス料理は違った。
フランス料理には、
目の前に運ばれてきた時から、
この一皿はこの素材を味わう料理だ!って迫ってくる力強さがある。
食べる前から視覚と嗅覚に訴えってくる美味しさは、
それだけでワインを飲むには十分なほど。
鴨には鴨の、仔羊には仔羊の、骨や筋からとった出汁をベースに、ソースをつくる。
素材の持つ力を、さらに倍増させて一皿に仕上げる。
塩をぎりぎりまでして、その素材の輪郭をくっきりさせ、
エッセンスをソースに仕立てて、奥行きを持たせる。
時には複雑な香りを纏わせて広がりを見せては、
コクとキレを与えて、一皿としてまとめ上げるんだ。
僕は、その考え方に完全に参ってしまった。
選んだその素材をしっかりと味わうための料理だから、
ソースにも付け合わせにも、もちろん意味がある。
フランス料理は素材を味わい尽くす料理ってことだね。
だから、
素材を味わってほしいからシンプルに塩で。
よく聞くこのフレーズも、僕は正直好きじゃない。
そんな料理を出されるとちょっと困惑しちゃうのも事実。
これはプロの料理じゃなくて、ただの素材。
美味しさを引き出すキュイジニエの技術じゃなくて
言ってしまえば、バーベキュースタイル。
今の季節に河原でやれば気持ちいいし、美味しいけど、
フランス料理としては魅力に欠けるよね。
素材の持つ力を最大限引き出し、
素材を出来る限り美味しく。
これが素材を生かすということなんじゃないかな。
これが、cuisinier キュイジニエ としての、
素材と、お客さまに対する愛情なんだと思う。
la cuisine française -フランス料理- は、素材を生かす料理。
すべては、受け継がれてきた先人の知恵。
大好きなフランスを丸ごと味わってほしいな。
la cuisine française ~Ⅰ~ ~フランス料理~
la cuisine française ~Ⅱ~ ~料理人として~
la cuisine française ~Ⅲ~ ~ビストロ~
la cuisine française ~Ⅳ~ ~Bistro Tableau Noirの料理~
フランスよりもフランスらしく
受け継がれてきた本物の味を。
chef
どうも、シェフです。
東京での仕事の環境とは違い、
厨房は自分一人で
表現したいこと、食べてもらいたい料理や味、
こだわり出したら止まらないし、
どんどん料理に対してストイックになっている自分に気付き
なんだか面白い。
日々の仕事の中で感じること
フランス料理への考え、思い、
自分に対する戒めも込めて、
言葉にしておこうと思う。
今回で5回目だね。
la cuisine française ~Ⅴ~
素材を生かすということ。
男性は何事も形から入ることが多いらしいけど、
僕も例外ではなく、当時流れていたCMに映る、
高い帽子をかぶったフランス料理のシェフをみて、
「格好いいな。」
なんて思ったから、cuisinier キュイジニエ(料理人)を目指したんだ。
だから、その頃は、なぜフランス料理なのか、
ほんとうにフランス料理をやりたいのか、を胸を張って人に説明できなかったろうね。
そんな、ちょっとミーハーな気持ちでフランス料理を志し、
東京の専門学校で学び始めた。もう20年以上も前だ。
基本からしっかり学んでいるうちに
あることに気が付く。
それまでの僕は、料理って
何かの味を、どこからか持ってきて、その味にした一皿に仕上げる。
って思っていた。
学校で習う料理も、当時の僕には、そう映る料理が多かったのも事実。
食べて美味しいけど、これでいいのか?って。
でもね、
フランス料理は違った。
フランス料理には、
目の前に運ばれてきた時から、
この一皿はこの素材を味わう料理だ!って迫ってくる力強さがある。
食べる前から視覚と嗅覚に訴えってくる美味しさは、
それだけでワインを飲むには十分なほど。
鴨には鴨の、仔羊には仔羊の、骨や筋からとった出汁をベースに、ソースをつくる。
素材の持つ力を、さらに倍増させて一皿に仕上げる。
塩をぎりぎりまでして、その素材の輪郭をくっきりさせ、
エッセンスをソースに仕立てて、奥行きを持たせる。
時には複雑な香りを纏わせて広がりを見せては、
コクとキレを与えて、一皿としてまとめ上げるんだ。
僕は、その考え方に完全に参ってしまった。
選んだその素材をしっかりと味わうための料理だから、
ソースにも付け合わせにも、もちろん意味がある。
フランス料理は素材を味わい尽くす料理ってことだね。
だから、
素材を味わってほしいからシンプルに塩で。
よく聞くこのフレーズも、僕は正直好きじゃない。
そんな料理を出されるとちょっと困惑しちゃうのも事実。
これはプロの料理じゃなくて、ただの素材。
美味しさを引き出すキュイジニエの技術じゃなくて
言ってしまえば、バーベキュースタイル。
今の季節に河原でやれば気持ちいいし、美味しいけど、
フランス料理としては魅力に欠けるよね。
素材の持つ力を最大限引き出し、
素材を出来る限り美味しく。
これが素材を生かすということなんじゃないかな。
これが、cuisinier キュイジニエ としての、
素材と、お客さまに対する愛情なんだと思う。
la cuisine française -フランス料理- は、素材を生かす料理。
すべては、受け継がれてきた先人の知恵。
大好きなフランスを丸ごと味わってほしいな。
la cuisine française ~Ⅰ~ ~フランス料理~
la cuisine française ~Ⅱ~ ~料理人として~
la cuisine française ~Ⅲ~ ~ビストロ~
la cuisine française ~Ⅳ~ ~Bistro Tableau Noirの料理~
フランスよりもフランスらしく
受け継がれてきた本物の味を。
chef