トゥールの伝統

Rillettes de porc
(リエット ド ポール)
豚肉のリエット

ラードでやわらかく煮込んだ豚肉をつきくずし
ラードと練り合わせて作るのがリエット
ロワールの白ワインと、香ばしく焼いたパンドカンパーニュで
 
詳しくは ↓



写真はマリネした豚肉。

僕ね、
この鮮やかな色が大好きなんだ。
塩のちからで適度に水分が出て艶っぽい。
熟成の具合も過度じゃなく、
いま、次の段階に進んで‼
って素材がちゃんと教えてくれる、この感じ。
厨房でひとりで、ちょっと、なにかのフェチっぽいけど、
こんな瞬間が、
もうね、なんていうか、そう、気持ちいいんだよ。




さて、この豚肉。
これから火を入れていくんだけど、
今の主流は、白ワインと水で柔らかく煮て、ほぐしてから、
ここで初めてラードと混ぜて・・・。はい、リエットです。ってつくるのかな。
これだと、結構さっぱりできる。つくるのも簡単だしね。
でも、なにかが物足りない。

口にしたら思わずうっとりするほどの仕上がりを求めたい。
だったらやっぱり伝統にしたがって忠実に。リソレして、コンフィ。

でも、僕は必要以上にコクは求めないので
リソレはほんの軽く。
コンフィの目安は、指で軽くつまんでつぶれるくらいまで。
5、6時間かな?

これで前半戦が終了。
まだここまでだと、コンフィにした角切りの豚肉。
これから完成に向けて食感と味の奥行き、香りを決める。
同時に保存性も高めなきゃね。
ほぐして筋を取り除き、空気を含ませるように仕上げていく。
キュイジニエの腕のみせどころだ。


ランスよりもフランスらしく
受け継がれてきた本物の味を。
 


chef


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