家でタブロ ライム・チキン・ソテ

 

Bonjour!
久々の投稿です。
先の見えない毎日だから、なんだか落ち着かないね。

夏のプロヴァンス祭りも、このままフェードアウトしそうな気配・・?
いやいや、再開時にどんなに秋深しな気候になってても、
1~2週間の期間限定で
「失われた夏を取り戻せ!ビストロでヴァカンス祭り!」やるからね。
いつのまにか、なんとなく終了ってのは性に合わない。僕も、みんなだってそうでしょ?

もう一回食べようと心に誓った、あの料理。
まだ飲めてない気になってた、あのロゼワイン。
夏に忘れ物をしたままじゃすっきりしないじゃない。


さぁ、心はポジティヴに、美味しい料理で元気になろう!

恒例のレシピブログ。
今回は、鶏むね肉のソテ。
それも、ライムの爽やかさがたまらない、ライム・チキン・ソテ。

鶏むね肉は、
suprêmes de volaille (シュプレーム ド ヴォライユ)
鶏の最高の部位、って表現するんだけど、
みんなは鶏むね肉に対して、「最高の」ってイメージ、持ってるかな?
ヘルシーだから、とか、でもパサつきがちって思ってない?
え?名前負けしてる?
そんなわけないじゃない、よ~し!
シュプレームの名に恥じない、最高に美味しい作り方、伝授しちゃうね。

塊の肉をフライパンで焼けるようになったら、もう怖いものなしだ。
今日は、いつもより丁寧にいくよ。焼き方をマスターしよう!

ポイントは、
・常温に戻してから!
・皮が断熱材に!
・繊細な白身肉は、ゆっくり焼くべし!
・arroser(アロゼ)を覚えよう!

ってことで、レシピブログのはじまり~はじまり~。

(→)レシピブログ・目次



ライム・チキン・ソテ
しっとりと香ばしく焼かれた胸肉
ライムの爽やかさ、バターのミルク感、マッシュルームの香りが
最高の部位の名に相応しいジューシーな旨味と絡み合う!


材料(シンプルバンザイ!)1~2人分

鶏むね肉 1枚(約300g)
ライム   1個
塩      (肉に対して1%)
小麦粉

サラダ油 大さじ1弱
バター  12g

玉葱     1/2個
マッシュルーム 1パック
塩   1g+1g

胡椒 (最後に)



概要
①鶏むね肉をライムのしぼり汁でマリネ。(2~6時間くらい)
②常温に戻し、粉をはたく。
③皮から焼く。アロゼする。
④玉葱、マッシュルームを炒め、完成だ!


ライムは絞っておく。
鶏むね肉 suprêmes de volaille
の名に恥じぬよう、最高のチキンソテを目指して!


まずは、鶏むね肉の掃除から。
筋や、血管、軟骨は必ず取り除く。

皮下脂肪も、厚すぎるのはそぎ落とすよ。

綺麗なむね肉になったね。ん~、ハンサム。

皮が大事なので、はがさない。
これで、むね肉の掃除は完了だ。

ライムのしぼり汁をかける。

裏返して満遍なく。

ぴちっと落としラップして、冷蔵庫。
最低2時間。

ライムの味を浸み込ませるのと、
酸でお肉を柔らかくする効果もあるんだ。




2時間後。

むね肉が、すっかり白くなってる。しっかりと浸かった証拠だ。

つけ汁は、捨てないで。最後に使うからね。

ライム液から救い出して、ペーパーで拭いて、塩1%。
僕のは、300gだったから、3gの塩。表裏に。

塩をするのにもポイントがあって、
むね肉って、厚みがだいぶ違うから、厚いところは多めに、薄いところは少なめに。

ここで、30分~1時間、冷蔵庫じゃなくて、常温に出しておく。
塩を浸透させるのと同時に、冷蔵庫でむね肉がしっかり冷えてるからね。
常温に近い温度まで戻してから焼く。

この間に付け合わせの用意だ。

付け合わせ。

玉葱は、繊維に沿って薄切り。(復習は→ blog )
マッシュルームは、4㎜厚くらい。縮むからある程度厚みを持たせてね。


30分経つと、塩をしたむね肉から、水分が出てるね。
ペーパーで丁寧に水分を拭いて、
水分と同時に、一緒に塩も少し拭き取ったことになるから、
ここで、もう一度かるく、薄塩をする。

ペーパーで水分を完全にとって、
薄塩をして、小麦粉をまぶす。
よーく、はたいて、
おしろい完了だ。


さぁ、焼いていくよ。
サラダ油と、バターを入れて中火。
バターが溶けつつ、泡が立ってくる。
極ごく弱火にして、むね肉の皮が下になるように焼き始める。

火加減がポイント。
このバターの泡が、やさしく出続ける温度をキープ。
極弱と、弱火の間くらい?
泡の出方と、音に注目(注耳?)してね。

高温で焼くことは、繊細な白身肉にとってすごいストレスなんだ。
ぎゅーって縮んじゃう。
ってことは、肉汁も絞り出ちゃう→パサパサな焼き上がりに。
心地いい焼き温度で、「あれ?いま焼かれてる?」
みたいな気持ちをむね肉に抱いてもらうのがベストだ。

やりがちな、フライパンをごとごと動かすのもNG
静かに、とにかく高温にならないように焼いていく。

正確に言うと、120℃を越さない温度で焼いていく。
バターが焦げない温度。
温めていくって表現のほうが分かりやすいかもね。
水分の沸点は越えてるから、フライパンの中は、
バターやむね肉の水分が優しく泡になってフツフツいってる状態なんだ。

基本的には、皮目から、じっくりと火を入れていく。
皮が断熱材になって、じわじわと加熱されるから、
身がパサつくのをある程度防いでくれる。

で、それだけじゃ、なかなか全体に火が入らないから、
arroser(アロゼ)の出番なんだ。

少しフライパンを傾けて、溜まった油をむね肉にかけてやる。
2~3回かけたら、また、静かに焼く。
1分くらいしたら、また、かける。この繰り返し。
感覚としては、むね肉の表面が乾いてきたらアロゼするくらいの間隔で。

120℃の油を上からかけることで、上部からも優しく熱を加える。
同時に、乾燥を防ぎ、
バターの香り、流出した鶏の肉汁も戻してあげるイメージで。

慌てずじっくりフライパンと、にらめっこ。
10分くらいでいい感じ。
焼き上がりの目安は、指で押して弾力を感じてもいいんだけど、
ちょっと難しいから、
串で厚いところを刺してみよう。
出てくる肉汁が完全に透明なら、OKだ。

僕たちは、この肉汁が少しでも流れ出ちゃうのが嫌だから、
指で押して焼き上がりを確認するんだ。すこしでも美味しく。


わかるかな?
刺した穴から、写真の下方向に出てる肉汁、透明でしょ?


肉を取り出して、
フライパンに残った油で、玉ねぎ・マッシュルームを炒めていくよ。
塩1g。火力は中火。
軽く焼き色を付ける気持ちで。

写真くらい、玉ねぎがしんなりしたら、
とっておいたライム液を加えて、沸騰させる。
ここで味を見て、塩・胡椒。
たぶん、塩はあと1gくらいでちょうどいいはずだ。

むね肉からしみ出てきた肉汁もフライパンに加えるよ。
うま味up!

むね肉には、塩味はついてるから、
ここで胡椒だけを軽く。

初めに胡椒を振ると、焼いてる間に焦げちゃうんだ。
料理によっては、その香りが邪魔になることもあるから、
使い分ける。
長くなるから、また、機会があったら説明するね。


さぁ、完成でーす!
盛り付けるよ。


ライム・チキン・ソテ

きっと、むね肉の概念が変わっちゃう。
それくらいの衝撃があふれる美味しさだ!

ライムの爽やかさ、バターのミルク感、マッシュルームの香りが
最高の部位の名に相応しいジューシーな旨味と絡み合う!

しっとりと香ばしく焼かれた鶏むね肉。
suprêmes de volaille (シュプレーム ド ヴォライユ)
「鶏肉の最高の部位」の名前は伊達じゃないってことが
分かってもらえるはずだ!



あぁ~、たまんない。いっただきま~す!




※県からの要請により、9月30日 まで休業しています。もうしばらくお待ちください。





レストランの語源は【restaurer】レストレ「復元する・回復する」


僕たちの日常を少しずつ。

精一杯の「安全」と、

「美味しい!」で みんなを元気にさせちゃうからね。

さぁ、ビストロへ行こう!



ランスよりもフランスらしく
受け継がれてきた本物の味を。
 


フランスって美味しい!
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