ちょっとしたコツ

Bonjour!
どうも、シェフです。

毎日ほんと暑いね。
アスファルトからの厳しい照り返しの中を歩いてると、
なんでかな。僕は20年前の夏を思い出しちゃう。


専門学校を卒業して、就職したホテルでいろんな基礎を叩き込まれた。
調理場で使うフランス語から始まって、
冷蔵庫の整理を任されながら(怒られながら)、
野菜の名前やその扱い方を覚えていったっけ。

先輩から「ナベ」持って来いって言われて、
サイズが分からないから数種の「鍋」を必死に抱えて持って行ったら、
「鍋じゃねえよ “ navet ” (蕪)だ!」ってお約束までいただいて。

玉葱のみじん切りや、片付け、何を比較しても先輩より遅いし雑。
くやしくて何とかしたくて、先輩のやり方を観察、模倣。
そんな毎日。

特に、急いでやると、どうしてもキレイにできなかったのが、
トマトの角切り(tomate concassée トマトコンカセ)。

縦に包丁を入れて、トマトを90度回して直角に。
湯むきしたトマトを余計に触るから、ぐずぐずに崩れて水が出る。
苦手だったな。

単純なのにね。
まな板の上のトマトは動かさないで、切る自分が移動する。
そんなことも、発見した時は、「すげえー!」って思ったっけ。



tomate concassée


毎日ほんと暑いよね。
アスファルトからの厳しい照り返しの中を歩くと、
僕は駆け出しのころのホテル時代を思い出す。
有楽町駅から歩いてたなぁ。あの夏も暑かった。

ちょっとしたコツも、あの暑かった夏の思い出。
そんなコツの積み重ねがキュイジニエとしての今の僕を支えてくれてるんだ。



ランスよりもフランスらしく
受け継がれてきた本物の味を。
 


chef

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