ブール・デスカルゴの話

 Bonjour!

どうも、シェフです。

今日は、ブール・デスカルゴ の話。


ブール・デスカルゴ ってなんだか響きが怖い?
魅惑のパセリバター、beurre ďescargot エスカルゴバターのことだ。
 
初めて習った20なん年前、エスカルゴの身を混ぜて作るのかな?
とか勘違いしちゃってて、恥ずかしい思いをしたっけ。

エスカルゴバターは、
エスカルゴ(の身が混ざった)バターではなくて、
エスカルゴ(を焼くときに使う、調味した)バター、だよね。

基本は、
ポマード状に柔らかくしたバター、パセリ、にんにく、エシャロット、塩、胡椒、
をミキサーで混ぜる。
このエスカルゴバターをたっぷり載せて焼いたのが、

Escargots à la bourguignonne(ブルゴーニュ風エスカルゴ)

たこ焼き機みたいな器で焼き上がってるの、旅行雑誌か何かで見たことあるでしょ?
これが一番有名なエスカルゴ料理。
グツグツ熱々で、食欲をそそる香りがたまら~い!
んだけど、
たっぷりのにんにくが刺激的すぎて、実はワインと喧嘩しちゃうこともしばしば。


僕が好きなのは、見た目、似てるんだけど、ちょっと違う。
もっと美味しいプロヴァンス風。
もっと繊細で、もっと香り高い。

簡単にいうと、エスカルゴバターに ひと工夫。
基本の材料に南仏の香りをプラスする。
アーモンド、パスティス。

やさしい甘さとコク、そしてハーブ感が、きっと
体験したことのないほどワインを誘う、破壊力抜群のソースに。

beurre ďescargot à la provençale

オーヴンで焼き上がるその時から、もうすでにいい香り。
みんなが「あの料理」が仕上がることを予感する瞬間。
食欲をそそる、すべての香りをもれなく吸い込みたい欲望に駆られるよね。

身のしっとり感、優しい香り。
エスカルゴバターのあとを引く芳醇さ。
クルトンがカリッと香ばしく、噛むとソースがしみ出るうまさ。

じわっとこぼれ出る、三位一体の美味しさに やみつきになるはずだ。


Escargots au plat
(エスカルゴ オ プラ)
エスカルゴのオーヴン焼き

Escargots au plat (croûtons, beurre ďescargot)


秘伝の パセリバター「 beurre ďescargot(ブール・デスカルゴ)」
だけがこの料理の味を決める?

まさかね。

当然、エスカルゴ そのものの仕立て方で、味わいに大きな差が出る。
ポイントは、
・・・

長くなっちゃうから、また次回にしよう。




ランスよりもフランスらしく
受け継がれてきた本物の味を。
 

chef


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