Quenelles sauce nantua


Quenelles sauce nantua
クネル ソースナンテュア
Quenelles de poissons, sauce Nantua



美食の都、Lyon に行ったことある人ならよくわかるだろうけど、
フランス第二の都市といっても、
Paris とはまったく違う、地方の香りが強く残っている街なんだ。
だから、料理だってこの街でしか食べられない郷土料理がいっぱいある。

その代表格が、Quenelle (クネル)。
マルシェにいくと、手のひらサイズのラグビーボール型に成型された
すり身みたいなのがたくさん並んでる。
色も様々。白、黄色、ピンク、緑もあったかな。
それぞれ、魚、鶏、サーモン、ほうれん草を練り込んだもの、だ。

なにかで、上品なつみれ、とかって紹介されてたけど
ちょっとイメージが違う。
はんぺんをもっと濃厚に力強く、もっちりねっとりした食感に仕上げた感じ。
って言えばなんとなく想像できる?

そんな “上品なつみれ” の説明はまた明日にして、今日はソースの話。

この特徴のあるすり身を茹でたり焼いたりして、ソースをかけて食べるんだけど
ソースも負けないくらい個性的。

ソースアメリケーヌって聞いたことあるよね?
あれは、オマールエビ(なければエビの頭を集めたので十分)でつくるんだけど

sauce nantua (ソースナンテュア)はエクルヴィスでつくる。
そう。ザリガニだ。

同じ、甲殻類でも、
エビやカニとは違って、コクの中にまろやかで優しい甘さが感じられる。
まさに美食の都のスペシャリテに相応しいこの味わい。

しっかり炒めて、固い殻を潰す。
ミルポワを入れて、さらに炒め、ブランデーを注ぎ
トマト、スープを加えて煮込む。


écrevisses

味がのって、最後の一滴までぎゅーっと漉しきると、それがエクルヴィスのジュ。
これにクリームを加えて味を調えたら、極上の sauce Nantua の出来上がりだ。

これが、リヨンの香り。
たまんないでしょ。



 -え?でも、この炒めてる写真じゃ、ザリガニなんだか、エビなんだかわからないじゃん。


はい。ごもっとも。
それでは、おがくずに包まれたエクルヴィスをどうぞ。





オイラ、美味しいソースになるんだゼ!
ピース!



NOSTALGIE × AUTHENTICITÉ
ランスよりもフランスらしく 受け継がれてきた本物の味を 
chef

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