Soupe de poissons

Bonjour!
どうも、シェフです。

以前ブログで書いた、スープ ド ポワソン の作り方 (←クリック)は、閲覧者がびっくりするくらい多くて、僕もほんとびっくりしてるんだけど、
あんなにマニアックな記事をどんなタイミングで読んでいるのか
僕のほうが知りたくなっちゃう。
こんどぜひ教えてね。

で、こだわり。
っていうか、こだわってない料理は当然一つもないんだけど

マルセイユのそれと比べても、東京で食べたあの味と比べても、
なかなかに唸る味に仕上がってる。
この魚のスープは、難しい作り方ではないのに、まぁだからというべきか、
作り手、キュイジニエによってかなり個性が出てくる料理とも言えるよね。

だれにも負けない僕のつくる Soupe de poissons の特徴は
「 濃厚で 香ばしく ガツンとくる旨さ 」 だ。
その秘密をちょっとだけ。
僕の個性を垣間見てみる?



 1、魚が肝心
 
姿・形のまま仕上げるわけじゃないから、規格外のサイズでもちろんかまわない。
気にするのは、魚の種類と鮮度だ。
カサゴ以外、どんなのを使うかは ←前回書いたけど、
僕は、仕上がりをとことん濃厚にしたいから、魚の肝や内臓まですべて使うんだ。
だから鮮度は絶対に外せない。
売れ残った魚で作るのとはわけが違う。
Soupe de poissons をつくるために仕入れた岩礁の魚たち。
僕のこだわりのひとつはこれだ。魚が肝心。
 
 
2、どこまで炒めるか
 
魚は水洗いして、骨ごとぶつ切りにして、それこそ頭も割って
ザルで水気をよ~く切っておく。
薄切りにした玉葱、フヌイユ、ポロ葱をしんなりするまで炒めたら
ここで準備しておいた主役、魚の出番だ。
けっこう、やりがちなんだけど
魚の表面が白っぽくなったら炒め終わりにする店もある。
ダメじゃないんだけど、僕のように肝や内臓まですべて使うなら、
仕上がりが生臭くなってしまう。
いやな匂いの元は完全に炒め切る。
鍋肌にうっすら焦げ色がつくくらい、水分を飛ばしきる感じだ。
こうすることで濃厚で、かつ、何ともいえない香ばしさが加わるんだ。
 
 
 3、うなぎのタレ式
 
この料理にアナゴは欠かせないんだけど、うなぎは使わないからね。使うのは主に岩礁の魚、つまり、・・・。
すぐ脱線しちゃうから、僕のブログは長いと評判だ。いつもお付き合い感謝してます。
さて、うなぎのタレ式。
この意味の通りなんだけど、すべて使い切る前に次のスープをつくる。
この料理は、必ず少量でもいいからストックしておいて、新しくつくったスープに混ぜこむ。
こうすることでまろみが出るのはもちろん、
たとえば今回魚種が8種だったとしても、前回、前々回は違う魚を使っていたら
溶けこんでる魚の種類がどんどん増えることになるよね。
魚種が多ければ多いほうが、旨みも香りも複雑に重なり合って
広がりも奥行きも感じられるようになるんだ。
く~~~ たまんないよね。
だから、うなぎのタレ式。
 
 
あとは、スープ ド ポワソン の作り方 (←クリック)で確認、よろしく。
 
こんな感じで 
「 濃厚で 香ばしく ガツンとくる旨さ 」の Soupe de poissons が出来上がるってわけだ。
 
 

みんなを虜にして離さない、夏のスペシャリテ。
Soupe de poissons
( スープ ド ポワソン )

ちっとも洗練されてないし、
まったくフォトジェニックじゃないけれど、
こんなにもフランスらしさがあふれてくる料理もなかなかないでしょ。

高級店ではお目にかかれないだろうし、そもそも似合わない。
だから、本当に美味しいフランス料理は、
本物のビストロにあるってことの証明なんじゃない?

海辺の街のビストロには必ずあるこの料理。
店ごとの味わいの特徴を比べるのも面白い。
さぁ、今夜も唸っちゃう?


 
ランスよりもフランスらしく
受け継がれてきた本物の味を。
 


「本物のビストロ」の証 “Bistrots Beaujolais” に認定されました。
2017公式ガイドブック GUIDE DES BISTROTS BEAUJOLAIS

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