la cuisine française ~料理人として~

Bonjour‼ Ça va?

どうも、シェフです。

東京での仕事の環境とは違い、
厨房は自分一人で
表現したいこと、食べてもらいたい料理や味、
こだわり出したら止まらないし、
どんどん料理に対してストイックになっている自分に気付き
なんだか面白い。

何回かに分けて、
日々の仕事の中で感じること
フランス料理への考え、思い、
自分に対する戒めも込めて、
言葉にしておこうと思う。

今回で2回目だね。


la cuisine française ~Ⅱ~

キュイジニエ、料理人として。

よく、料理人として大事なことはセンスだといわれる。

センス。
つまり、自分らしさの表現方法ということかな?
センスは料理人として大事だ。僕もそう思う。
料理人として不可欠だと言ってもいいけど、
それだけで単純に言いきってしまうのはどうだろうか。

自分らしさ(センス)とは、
料理人としての土台がしっかりとあって、
そこにはじめて付加していくものであって、
それ単体ではまったく意味がないものだと考えるべきじゃないかな。

例えば、
修業期間が質・量ともに十分でなく、
自分らしさを前面に出しただけの料理は
ただの創作料理でしかないし、

一流の料理をコピーしただけで
自分らしさ(センス)のない料理は、
どんなに素晴らしくても、評価にすら値しないと思う。


料理人としての土台。
それは、日々の仕事を支える体力、技術
十分な知識経験
そして向上心が最低ラインとして必要なんじゃないかな。

僕も含めて、多くの料理人が10代や20歳前後から修業を始める。
初めは体力はあっても他はゼロだから、先輩や師匠に必死でついていく。
とにかく模倣だ。

プロの世界では面白いほど本当に何も通用しない。
玉葱のみじん切りひとつとっても
先輩の3倍時間がかかるし、雑で使えないと言われる。
とにかく必死でついていく。

困ったことに、先輩によって言うことや、やり方が違っていたりする。
そんなときも複雑に考えないで、またそのやり方を模倣する。
毎日、毎日、必死でついていきながら、日々の仕事を繰り返し、
それがいつしか自分の技術につながっていく。

もちろんただ模倣するだけでなく、頭では
「自分ならこうやるな。」とか、「この先輩のやり方のほうが理に適ってるな。」とか考えながら。
そして何年も積み重ねて、知らず知らずとアイデアの引き出しが増えていって
料理人として独り立ちするときに、それなりの知識経験が得られているんじゃないかな。

このつらく厳しい模倣期間が短いと、
料理人として行き詰るときが必ず来る。
すぐ独立しようとする後輩もたくさん見てきたけど、
やはりある程度、一定年月必要だと思う。

そして、立ち止まることなく、
もっと美味しくするには? もっとフランスを感じるには?
と常に向上心を忘れない。


知識、経験に基づき、
料理の根底にあるものを理解して、
その上ではじめて、
自分らしさ(センス)を付け加えていく。
ここが大事だ。


日々の仕事を支える体力、技術
十分な知識経験向上心。
そして、自分らしさ(センス)

これらは、
料理人として、忘れることがあってはならないし、
僕の今を支えるキーワードだ。


食材と真摯に向き合う。
その向こうにお客様の笑顔が見えるように。
フランスの美味しさを Bistro Tableau Noir で味わうことができるように。


chef


la cuisine française ~Ⅰ~ ~フランス料理~



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