Quenelles de poissons à la lyonnaise, sauce nantua

美食の都Lyonは、独自の食文化を持つ。
Parisではお目にかかれなくて、この街でしか食べられない、
美味しいもの(美食)がた~くさん!だから、美食の都なんだ。

 - 料理名だけ聞いてもなんだかわからない。

そうなんだけど、それは、旅行に行っても同じだよね。
どんな料理かワクワクしながら食べる。それでいいんじゃない?

できるだけ、ブログでも解説するようにするから
フランスが誇る、美食の都の魅力を、存分に味わってほしい。僕たちの願いだ。


さて、quenelles(クネル)。

なんの料理だか、さっぱりでしょ。
上品なつみれって紹介されがちな リヨン名物・クネル。
つみれはないだろうと思いながら、じゃぁ、フレンチはんぺん

・・・言いようがないよね。


クネルは、クネルだ。

前回(←)sauce nantua( ソース ナンテュア )のことを書いたから、
今日は、これ。
 
作り方を知れば、なんとなくイメージできる・・・かな?


いくよ!

1、まず、つなぎに使うpanade(パナード)をつくる。
パナードは、シュー生地みたいに作る。
牛乳とバターを鍋で沸かして、ふるった粉を一気に入れて弱火のままよく混ぜる。鍋底がキレイに剥がれるようになったら、卵を少しずつ加えて、さらに混ぜる。重くなって腕がしんどくても混ぜる。常温に冷ましておく。
 
2、白身魚(今回はスズキさんとタイさん)の身をミンチにして、フードカッターにかけて塩を加えてよーく粘りを出すように混ぜる。熱が出ないように、でも粘りはしっかりと出す。そうしないと3と6が入っていかない(分離する)からね。

3、そして、たっぷりの卵(全卵)を何回かに分けて回しながら加えていく。
かなりゆるい状態になるよ。

4、つなぎとして、1のpanade(パナード)を加える。
粘りのあるゆるい生地に、パナードを少しずつ加えていく。だいぶもったりしてくる。

5、なめらかにするために、裏漉して、またミキサーに戻す。
 
6、最後に、動物性の油脂(エスコフィエだとケンネ脂になってるね。僕はラードをチョイス。仕上がりの味のバランスだ。)を溶かして、常温に冷めた状態で糸のように垂らしながら混ぜ込んでいく。
油脂の温度が大切。高温だとすり身にダメージを与えてしまう。でも冷たいと固形の脂になっちゃうからその手前を見極める。

これで、完成だ。あとはスープで火入れ。

7、大きめのスプーン2個でラグビーボール型に成型し、スープでやさしく中まで火を通す。
静かに沸いている状態。液面が微笑んでるように。

これに sauce nantua をかけて、オーブンへ。
スフレみたいに膨らんで、黄金の焼き色がついたら出来上がりだ!

 
 
 

Quenelles de poissons à la lyonnaise, sauce nantua
(クネル ド ポワソン アラ リヨネーズ、ソース ナンテュア)
 
クネル ソースナンテュア

Quenelles à la lyonnaise, sauce nantua

 
 
どう?
相変わらず、フォトジェニックじゃない?見た目じゃなんだかわかんない?

まぁ、食べてみてよ。
Lyon が美食の都と称えられる理由がわかるから。

これが、リヨンのスペシャリテ Quenelle(クネル)。
フワフワだけじゃない、もっちり、ねっとりが信条だ。

もちろん、ボジョレと舌鼓
アツアツ、ハフハフで、Bon appétit ‼






オイラ、美味しいソースになるんだゼ!
ピース!
 
 
 
ランスよりもフランスらしく
受け継がれてきた本物の味を。
 

chef

 
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